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Pach 和名 パッチ
地域 イングランド
解説 「ロビン・グッドフェローの一生」に出てくるエルフ。
Padfoot 和名 パッドフット/ひたひた魔/ぱたぱた足
地域 北部地方
解説1 ボギー・ビーストの一種で、しばしば大きな黒犬の姿で現われるが、白犬のこともある。
鎖を引きずり、目はらんらんと光っている。
鈍い足音で、ひたひたと旅人のうしろについていって驚かすので、この名で呼ばれる。
解説2 [ ボギー・ビースト ] のヨークシャー版。
一般に黒い毛むくじゃらで、炎の様な目をしたロバの姿として描かれる。
夜、道行く人の後をつける。だがどんな姿にもなる事が出来、しばしば白い犬になって現れる。
この名前は、闇の中を旅人のそばについて歩く時にたてる足音からきている。
時には、鎖のがちゃがちゃ鳴る音が聞こえる事もある。
[ 黒犬 ] と同様に、話しかけたり、手で触れたりしてはならない。
そんな事をすれば、取り返しのつかぬ災いが起こる。
Peallaidh 和名 パーレイ/毛むくじゃら魔/ピアレイ
地域 高地地方
解説1 パースシャー地方のウリスクの一種。
解説2 ピアレイすなわち [ 毛深いもの ( シャギー・ワン ) ] は、[ ウリシュク ] の長(おさ)だと言われている。
小川の中や岩の間に住み、その足跡は、リオンの谷にある岩の上に記されている。
アバーフェルディーは、ピアレイにちなんでつけられた地名であるという。
特にパースシャーに棲んでいる。
Pechs
Pechts
Picts
和名 ペック/ペクト/ピクト
地域 スコットランド
解説 スコットランドの小丘に住む妖精。
小柄で赤い髪をしていて、サマセットなどのピクシーに似ている。
Peerifool 和名 ピアリフール/ピーリフール
地域 ---
解説1 トム・ティット・トットのオークランド版。
解説2 [ トム・ティット・トット ] のシェトランド版である妖精につけられた名称。
ピーリフールの登場する話には、「フレッチャーの鳥」の筋と、「トム・ティット・トット」の筋が 結び付けられている。
Peg o'Nell 和名 ペグ・オ・ネル/ペッグ・オネル
地域 ランカシャーのリブル川付近
解説1 リブル川に落ちて死んだ召使いの女の幽霊。
7年ごとに人の命を求め、リブル川に溺れさせるといわれた。
解説2 リブル川の妖精。
7年ごとに人間の命をひとつ要求すると言われる。
Peg Powler 和名 ペグ・パウラー/ペッグ・パウラー
地域 ヨークシャーおよびダラム
解説 長い緑の髪をしたティーズ川の妖精。飽くことなく人の命を求めて、溺れさせる。
ティーズ川の上流の泡だったところは「ペグ・パウラーの石けん泡(ふわふわ泡)」と呼ばれる。
Pellings 和名 ペリング族/ペリング
地域 ウェールズ
解説1 スノードン山の近くに住む妖精の血統を引く一族。
人間の男と結婚した妖精ペネロピーの子孫と言われる。
解説2 コーウリオン湖のペリング達は、半分だけ妖精の種族であった。
その母親である [ 湖の貴婦人 ( レィディ・オブ・ザ・レイク ) ] の一人は、人間と結婚し、 夫が誤って鉄で触れるまで一緒に暮らしていた。
ペリング達は非常に怖れられており、親達は子供を脅かして言う事をきかせようとする時に、 その名前を口にする。
ペリングの名前は、[ ペネロープ ] という母親の名前からきている。
People of Peace 和名 平和の人々/ピープル・オブ・ピース ( 平和好きの人々 )
地域 高地地方
解説1 妖精の呼び名。群れをなして丘の下に住む。Daoine Sidhe「ディーネ・シー」ともいわれる。
解説2 これは妖精達を指すのに用いられる高地地方の呼び名であり、低地地方(ローランド)の 「善き隣人だち ( グッド・ネイバーズ )」に相当する。
性格においても両者は互いに似ている。
「 [ おだやかな女の人 ] となべ」というキャンブルの話は、この妖精達の性格がよく現れている。
Perry Dancers 和名 ペリー・ダンサー/踊り子ペリー
地域 サフォーク
解説 これは北極光(オーロラ)のサフォークでの呼び名だが、面白い事には、 シェットランドの [ ペリー ] に似たものである。
Pharisees
Frairies
和名 ファリスィー ( ファリシー )/フレイリー ( フレーリー )
地域 ---
解説 サセックス、サフォーク、ヘンフォードシャー、ウォリックシャー、ウスターシャーの言葉で妖精の事。
Farisees「ファリスィー」も参照。
Pooka
Phooka
Pouka
和名 プーカ
地域 アイルランド
解説1 イングランドのパックに似たボギー・ビースト。しばしば動物、とくに馬の姿で現われる。
解説2 アイルランドの [ パック ] で、多くの点で [ ドゥニー ] や [ ブラッグ ] に似ている。
鎖をたらした毛深い野性の子馬となって現れる。
概して荒涼たる場所に出没するが、ある話では、動物の姿をしたままで [ ブラウニー ] の様に働き、 外套を送られると、[ ブラウニー ] と同じ様にそれまでやっていた役に立つ仕事を止めてしまう。
この話は、[ コールド・ラッド ] と同じ様に、ある召使いの幽霊だと言われている。
Phynnoderee
Fenodyree
和名 フィノーデリー/フェノーディリー
地域 ---
解説 Fenoderee の別つづり。マン島の [ ブラウニー ] 。
フィノーデリーは、[ ブラウニー ] の様に家の内外の仕事をするが、[ ブラウニー ] に似てかなり扱いにくい。
ディノーデリーが麦を地面から上の方で刈りすぎる、と文句をつけた農夫の話がある。
フィノーデリーはそれ以上決して刈ろうとせず、次の年になると、農夫の後ろについて歩き、 刈った後の株を、もの凄い勢いで掘り起こし、あまりの勢いに、あやうく自分の脚を切り落としそうに なったという。
[ ブラウニー ] 同様、フィノーデリーには、着る物を与えてはいけない。
自分のために出しておかれた着物を見ると、こう嘆く。
「頭にのっける帽子だ!やれやれ、頭のやつもかわいそう!
 背中にかける外套だ!やれやれ、背中のやつもかわいそう!」
人間の乙女と踊った罪で、「妖精の宮廷(フェアリー・コート)」を追放されたと言われている。
Picktree Brag 和名 ピックツリー・ブラッグ/ピックトリー・ブラッグ
地域 ダラム
解説 これは [ ボギー・ビースト ] のダラム版である。
様々な形をとって現れ、ときには馬、ときには子牛あるいはロバとなり、 またときには頭の無い裸の人間の姿をとる。
[ ボギー・ビースト ] がよくやる悪戯を全部する。
Pinch 和名 ピンチ
地域 イングランド
解説 「ロビン・グッドフェローの一生」に出てくるエルフ。
Pinket 和名 ピンケット
地域 ウスターシャー
解説 ウスターシャーの [ 鬼火 ( ウィル・オ・ザ・ウィスプ ) ] の呼び名。
Pisgies 和名 ピスギー
地域 コーンウォール
解説 Pixies「ピクシー」の変形。Pixies 参照。
Pixies 和名 ピクシー
地域 ---
解説 これは小さな [ 群をなす妖精 ] で、ハントとブレイ夫人によって、多くの話が語られている。
そのうちの [ ブラウニー ] 型のものに関する話はよく聞かれるものである。
夕暮れに現れる白い蛾は、コーンウォールの各地では [ ピスギー ] と呼ばれ、それは妖精であると言われたり、 身体を離れた魂だとも言われている。
別の地方でも [ ピクシー ] は、洗礼を受けていない子供の霊だと言われている。
Plant Annwn 和名 アヌウン一族/プラント・アンヌーン
地域 ウェールズ
解説1 水の中に住む妖精の一族。狩りをするために人間界に出てくる。
りっぱな牛の群れをもっている。彼らの王は Arawn (アローン)と呼ばれた。
解説2 水の下に住む妖精。
緑の服に身をつつみ、行き場の無い魂の狩りをしようと、[ バンの猟犬(ハウンズ) ] 達を引き連れてやってくる。
彼らの飼っているミルクの様に白い家畜達は特に品種が良い。
[ タルウィス・ティグ ] の一種と非常によく似ている。
Plant Rhys Dwfn 和名 プラント・リース(フリース)・ドゥーヴン(ドゥヴェン)/深遠なるリース一族
地域 ウェールズ
解説1 妖精の一族。そこに生えているある植物のせいで、彼らの国は人間の目には見えない。
カーディガン地方の市場にきて、穀物などの値をつり上げた。
解説2 おそらく人間の血が半分混じっている妖精の一種族で、その領地には、 土地を見えなくする草が生えており、そのために領土はどんなものにも侵されない。
よくカーディガンの市(いち)にやって来ては、穀物や他の商品の値をつり上げていた。
目に見えぬその領土は、宝物で一杯である。
概して大変正直であるが、赤ん坊を盗む事でも知られている。
Plentyn-Newid 和名 プレンティン・ニュウィド(ネウィッド)
地域 ウェールズ
解説 ウェールズにおける妖精の「取り替え子 ( チェンジリング ) 」
Pokey-Hokey 和名 ポーキー・ホーキー
地域 東アングリア地方
解説 わるい子どもをつかまえにくる怖いお化け。
Portunes 和名 ポーチュン
地域 イングランド
解説 ガーヴェイズ・オブ・ティベリーによって伝えられた珍しい種類の妖精で、 現在の民間伝承のうちには、最早どこにも生き残っていない。
夜、一団となって農家に入り込んでは、一仕事終えると火の側で休息し、自分達の夕食に蛙を料理する。
非常に小さく、その顔には皺が寄り、つぎを当てた外套を着ている。
本性は善良であり、害はしない。
ただひとつの悪い悪戯は、夜、馬に乗る人を道に迷わせる事である。
Powrise 和名 パウリー
地域 ---
解説 Dunters (ダンター)を参照。
Puck 和名 パック
地域 イングランド
解説1 ホブゴブリンのタイプで、家つき妖精の性格も併せ持つ。
シェイクスピアは「夏の夜の夢」でパックに独自の個性を与えたが、文献にはときに複数で出てくることもある。
解説2 どちらかと言えば家事好きな妖精で、[ ブラウニー ] と [ ウィル・オ・ザ・ウィスプ ] の中間のものである。
シェイクスピアのパックは、このよい見本である。
[ ロビン・グッド・フェロー ] 、[ ロビン・フッド ] [ ホブゴブリン ] などという名称は、はっきりした区別なく、 パックと同じものを指すのに用いられている。
Pwca
Pwcca
和名 プーカ/プッカ
地域 ウェールズ
解説 ウェールズの [ パック ] で、イングランドのやアイルランドのものと、全く同じ性格を持っている。
自分のために夜ごとに用意される一鉢の牛乳を好んでいるが、[ ブゥバホッド ] とは違って、そのために働くという事はない。
夜歩きをする者を迷わせるのが、ことに好きである。

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